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社会問題を考える


by phtk7161
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安倍首相の現実逃避(=憲法改正)がはじまった

安倍首相の年頭あいさつは、「憲法改正」だった。
このところの彼は、完全に現実逃避してるようにみえる。

日本の未来は、温室育ちの「おぼっちゃま」ではとても処理しきれない難問が山積している。
明日にも職を失うとか、食うに困るとか、少なくとも本当の「生活苦」を経験したか、あるいはその立場を等身大で理解できる能力のあるものが、政策に関わっていかないと、この国はますますだめになっていくだろう。

防衛庁を「省」にしたところで、さらには憲法を改正してみても、この国の本当に重要な問題はなんら解決しない。
今の社会の山積した問題の本質は憲法にあるわけではない。
問題の本質は、生活というものを現実で捉えず、イメージだけで考える人間が増えてきたところにある(世襲的政治家、単なる偏差値人間、ゲーム的国家主義者など)。

たとえば安倍首相のような世襲の政治家の多くは、実際生まれてからずっと本当の「生活」からは距離を置いた世界にいた。だから、彼らがそれを知る努力をしない限り、今の日本の本当の問題を肌で感じることはできるはずがない。

これは、ネットで「国家」「国家」と書き込む人間や街宣車でがなりたてる人間(もっとも街宣車のかわりにネットを使うほうが安上がりのため、最近は街宣車は前より少なくなったが)も同じで、彼らは結局現実の生活世界からは逃避しているに過ぎない。
タカ派おぼっちゃま政治家もこれと似たようなもので、目の前の解決すべき問題には目をそむけ、もっぱら国のプライドをさけぶことで、現実逃避をしている構図は同じだと思う。
憲法改正は、彼らの現実逃避にもってこいの対象なのだ。

少子高齢化にともなう年金や医療の問題はどうするのか(自己責任だといえばそれでいいのか)、あるいは今や完全に現実化した格差社会における、所得の少ない家庭のまさに現実の生活保障をどうはかっていくのか、こういう問題から逃げてばかりいて、何が「美しい国」か。
年頭の挨拶を聞いて「こりゃダメだ」と思ったのは、私だけではないと思う。

今年こそ、現実の生活問題をきちんと捉えた、地に足の着いた政策論議が活性化することを望みたい。
いつまでも、現実の生活というものを理解できない「ごっこ」人間だけの政策論では、この国はますますダメになっていく。
これでは「美しい国」どころか「幼稚な国」になるだけである。
by phtk7161 | 2007-01-09 18:08