社会問題を考える


by phtk7161
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公選法における「運動員への報酬禁止」規定の問題点

 選挙結果が判明したときからそろそろ始まるだろうなと思っていたら、本当に始まるから記事をみて思わず笑ってしまった。何のことかといえば、民主党の新人議員へのメディア攻撃。事に関係した議員にも問題があることはもちろんだけれど「週刊誌のほうもどうもなあ」という気がする。この問題は次回に書くとして、今回は運動員への報酬にからむ公選法の問題を考えてみたい。

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 今回の適用された公選法規定の意味するところは、要するに運動員は報酬を受けて選挙運動をやってはいけないということである。もちろん有権者に対して投票依頼する金銭供与やそのための金銭を運動員に交付することは結局票を金で買う行為であるからこれは禁止され強く非難されるべきことは当然だと思う。しかし今回のような運動員への報酬のケースは、そういう買収行為とは質の悪さの程度はかなり違うと私は思っている(たとえ単純労働・・・禁止の対象外・・・でなくても)。

 実際のところ選挙運動で見られるケースでは、当選のための選挙運動の時には無報酬でも選挙後何らかの恩恵(もちろん金銭的価値に値するもので)を期待して運動する運動員が活躍している場合も多い。直接的な金銭をもらうためでないとしても、仕事の斡旋(学生の就職活動も含む・・・本人自身のみならず親が子供のためにやるケースもある)や公的なお金(福祉などの手当てや自らの仕事に絡む各種手当て)などを受給するためなど他にもその見返りの形は多々ある。もちろんそういうものは当てにせずに純粋にやる人もたくさんいるが、そうでない運動員も多々いるということだ。ようはバイト感覚で金銭を受ければ公選法違反、仕事を確保するための業務感覚で無報酬でやるのはOKというわけだ。

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 ま、法治国家だしルールはルール。あまり直接に金銭が飛び回って、糸山英太郎氏のように露骨な金の力・・・彼の初当選のときは金の力がモロに露骨であり、結果すごい数の関係者が逮捕された・・・で議員の座を得られても困るわけで、そういう趣旨からすれば運動員報酬禁止の規定も意味がある。物理的力(金の力)にものをいわせ運動員を使った結果、結局使った金銭量があからさまに当落を決定することがよい形でないことはもちろんであるから「公正な選挙」のためにそういう取り締まりも必要であろう。

 ただではそれがきちんとどの議員に関しても適用されているかというと、与党の運動員が何人かあげられれば同じ数程度野党の運動員もあげられる数比べを見ても分かるように、取締りの現場での運用の実態はそうではない。他にも何らかの形で報酬を払っているケースは他の議員の中にもいるのに、警察のほうで一定基準でやるかやらないかを決めているわけで(しかも警察の利害に関係するかどうかの基準で)、いずれにしても選挙後の公選法違反(運動員に対する報酬)摘発は一種セレモニー化しているのが実態だと思う。

 そういう点からすれば摘発された議員が他の議員に比べものすご~く悪いかというとそうともいえない。もし彼らに悪い点があるとすれば、それは公選法の対象となった議員が警察と取引できるだけの権力(能力)をまだ手にできていないということにつきる。そういう意味では票を金で買ったり身代わり投票のほうが何倍も行為の悪質さの度合いは高い。有権者はその点は理解しておくべきだと思う。
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by phtk7161 | 2007-08-30 18:39