社会問題を考える


by phtk7161
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2007年 11月 12日 ( 1 )

  今日(11月12日)の日経平均は、386円33銭下落し15197円9銭で引け今年の最安値となった。原因はご存知のようにアメリカのサブプライムローンによる不動産関連の破綻である。アメリカ政府も建て直しにやっきだが、しかしなかなかこの着陸は容易ではない。

 あのシティまでもこの影響で経営状態(財務状態)を不安視される始末だ。債権格付けでトリプルA(=AAA)だったものが今や紙くず同然になっているわけだから、こいう見方でてくるのも無理はない。

 今の株式をはじめとする投資のなかにはかなりギャンブル的要素を持つものも多い。ことにあらゆるものを証券化し、ものの価値を細分化はかることで価値が生み出される投資システムの場合、実態的経済的価値から離れた「つくられた経済価値」が一人歩きしだす。そしてその歩き出した「幻想」が馬鹿げた金額をつくりあげてしまうのだ。

 今回のサブプライムローンも、ローンを組んだ人物の現実の経済的資力(=等身大的価値)ではなく、飾った表紙(=一定期限後の高金利の経済的価値)が当然に実現していくという「幻想」が一人歩きしてしまった。

 その幻想をささえるもの。それはきらめくばかりの「最先端を行ってます私達」的朝の経済ニュースであり証券会社や銀行のCMである。NY市場からの経済ニュースのテレビ中継なかで、住宅景気は幾度となくとりあげられていた。そして多くの専門化がこの一人歩きした「幻想」を「幻想」としてではなく「現実」的ものとしてみなし、あるべき経済の形として高く評価していたのである。

 4月2日のブログで日本版ニューズウィークの変貌をとりあげた。かつては投資経済システムに対する警鐘をならしていた同誌のスタンスが、表紙の見出しを「投資嫌いが日本をダメにする」とするまでになった現実は、投資経済システムがいかに現代社会で跋扈するようになったかを教えてくれる。

  あらゆるメディアを使い、投資経済側は市民に対し投資は健全な経済行為だと認識させようとする。しかし株式をはじめとする現在の投資の多くは必ずしもそうではない。安定的経営基盤のなかで生み出された等身大の利益による株主への配当が投資対象の価値基準にならない限り、如何にイメージ的にかっこよくスマートに扱われていても、それは所詮バクチなのである。

  競馬は、馬や騎手それまでの戦績などで一定の評価をしお金をかける。しかし相対的にだした予想的中の確率がいかに高いとしても(賭けたのがたとえディープインパクトであったとしても)やはり競馬はギャンブルなのである。投資とはいえない。労に対する経済的利益が確実に発生しないかぎり、それは正当な経済行為とはみなされない。だからこそ時に大金を得てもそれは不労所得とされるのである

  投資経済において、投資の対象にされるものの評価には多くの「インチキ」が紛れ込んでいる。そこでは時に道端の「石ころ」でさえ、高い価値のあるものとされてしまう。ようは金を集中させることができるのであれば、表紙はなんでもいいのである。

  今回のサブプライムローンをめぐる投資経済の問題、それは結局バクチを正当経済とする今の経済システムの評価の問題につきる。投資経済において投資を熱心に勧めるメディアや評論家はては政府も、結局は競馬における競馬番組や競馬評論家そしてJRA(乃至はNAR)とその立場は同じなのだ。その認識がないことが、今の投資経済の最大の問題といえる。

 投資経済システムにおける投資評価において、正当な配当(安定的経営による)的価値を評価の中心におかない限り、バクチ経済における騒動は今後も繰り返されることになる。
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by phtk7161 | 2007-11-12 18:45